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【完全版】絶対に失敗しない!WordPressの引っ越し《その2~サーバ選定編~》

さて、Wordpress引っ越し作業の連載第二回となる今回は、サーバの選定方法についてお話いたします。

WordPressの引っ越しにおいて、最初に行うべき重要なステップは「サーバの選定」。でもサーバって多いですよね。

まずはサーバにはどんな種類があって、各々にどういうメリット/デメリットがあるかを理解しておきましょう。

サーバの種類

レンタルサーバ

おそらく最も耳にするのが『レンタルサーバ』。これは一台の大きいサーバという種類のパソコンを皆で間借りしている、いわばマンションの部屋を借りるみたいな話だと思ってください。

マンションだと、キッチンもトイレもお風呂もすぐに使える状態です。レンタルサーバも全く同じで、借りた段階で、もうファイルをアップロードすればWebサイトが表示できる準備が全部整っていますし、WordPressが動作したり、メールアドレスを発行する仕組みもあったりします。

またマンションだと1階の入り口にセンサーや監視カメラがあって、部外者は入ることができないようにセキュリティが整っていますね。レンタルサーバも全く同じで、そういったセキュリティ部分についてもレンタルサーバ会社自体が勝手にやってくれているんです。(もちろん、自分でアップロードするWebサイトにウィルスが入っていた、、、となれば話は別です)

ですので、そういったサーバの設定やセキュリティ対策をする余力がないのであれば、レンタルサーバ一択だと思ってください。

メリットばっかり挙げていますが、デメリットももちろんあります。

そういった集合住宅型なので、1つ1つの部屋の大きさはそこまで広くないんです。つまり、大量のアクセスがあるWebサイトや、大容量の動画データ・音声データの配信をするサイト、等は速度が遅くなる場合もあるし、レンタルサーバによってはルールで使えない場合もあります。

感覚的ですが、月間1~2万PV程度のサイトであればレンタルサーバで大丈夫ですが、それを超えるような場合は、次以降でご紹介するサーバを検討した方がいいかもしれません。

VPSサーバ

先程、レンタルサーバを「マンション」だといいました。そうすると、VPSサーバは「注文住宅」と同じイメージです。

実際VPSサーバを契約した段階では、標準としては何もありません。すでに部屋に電気や水道は引かれているのですが、まだトイレやキッチンやバスタブは無い家と思ってください。その上に、どんなWebサーバを構築するか、メール機能が必要ならメールサーバも構築しなければなりません。またWordPressを使うのであればPHPというソフトウェアをインストールし、データベースサーバを構築し、、、、、と、内装を一から建てていくかのような作業が必要になります。

とはいえ、最近のVPSサーバであれば、最初にサーバを構築する段階でどういったサーバにしたいのかをテンプレートから選べる場合もあります。

いわば「建売住宅」のように、ある程度できた段階を選ぶことができるタイプもあるんです。

ただ、選んだあとのサーバの運用は自分自身になりますので、そのぐらい自由度の高いサーバというパソコンを(WindowsではなくLinuxというOSで動くものがほとんどです)、自分自身でコントロールできる自信がなければ手を出してはいけない世界です。

例えばセキュリティ対策。家の戸締りをするのは自分の責任のように、構築したVPSサーバのセキュリティを担保するために対応することはたくさんあります。

※たまに、こういった一般的には使えない製品をあたかも一般的に使えそうな広告で販売しているサーバベンダーもいます。全てとは言いませんが、弊社にご相談いただくサーバ関連の問題は、このVPSサーバを選んだから、という点にあることが本当に多いです。

逆に言えば、Linuxの知識や自分自身で運用、メンテナンスする時間が取れるのであれば、レンタルサーバよりも自由度も高く且つ高速に使える選択肢になると思います。

クラウドサーバ

ここまでで、レンタルサーバを「マンション」、VPSサーバを「戸建て」に例えました。では、クラウドサーバはどういうイメージかと言うと、こちらは「山を切り開いて町を作る」イメージ。

クラウドサーバは先ほどのレンタルサーバやVPSサーバの元になるサーバ、です。

つまりレンタルサーバ会社やVPSサーバを提供する会社も、クラウドサーバを借りてその上に〇〇サーバというサービスを構築しています(※もちろんすべてクラウドではなく、物理サーバの場合もありますが今回は同一に扱います)。

よって、必要となる知識も、やらなければならない運用も雲泥の差で大量にあります。

しかしながらAmazon Web Service(略してAWS)や、Google Cloud Platform(略してGCP)といったクラウドサーバ上に、簡易にサーバを構築できるサービスも出てきており、ちゃんとした知識や経験があれば低コストで町をつくることだってできるという訳です。

大量の人が利用するような大きなサービス、例えば銀行のWebサービスや、通販システムの構築にはもってこいのサービスですね。

ただし、今回はWordPressの引っ越しにフォーカスを当てていますので、少し違ってきます。

一般的にWordPressで処理できる程度のWebサイトであれば、クラウドサーバを選ぶ理由はまずもってないと考えてください(この「WordPressで処理できる程度」が何を指すかは、別の機会に書きたいと思います)。

選ぶのであれば、その「町」全体を自分自身でメンテナンスできる知識と時間が必要なことを忘れないでください。

SaaS(or PaaS)型サーバ

ここからは毛色が少し変わります。新しい形として、SaaS型/PaaS型のサービスも存在します。

SaaSやPaaSが何を指すかは結構人それぞれなところがありますが、具体的にはKinstaやWordpress.comのサービスを意味しています。これらはWordPressのサイトを構築するために用意されたサーバになります。

特筆すべきは最初に述べたレンタルサーバと同じような使い勝手/最初から至れり尽くせりでありながらも、VPSサーバやクラウドサーバに匹敵する速度を保持していることです。

WordPressを選ぶならそれでいいんじゃないのと思いますが、デメリットもあります。

例えば対応しているプラグインに制限がある場合が結構あります。またレンタルサーバに比べると若干高めの価格設定にもなったり、サイトの引っ越しや更新に対するマニュアルが、レンタルサーバに比べると少ないかなと弊社は思ったりします。

ただこれからは注目すべきカテゴリのサーバであることには間違いありません。


ここまで有名なサーバの種類について述べてきましたが、結論的に言えば、ほとんどの場合で「レンタルサーバ」がおすすめだと思います。

VPSやクラウドを提案するからには、それなりの理由があるはずですし(もうその場合はプロフェッショナルにサーバの引っ越しも依頼済みだと思います)、SaaS型であれば、そのサービスに手慣れた方がチームにいらっしゃるはずです。

サーバの構築は簡単に見えますが、その後の運用やセキュリティを考えれば「大変難しい」領域です。弊社は、特段の理由も無くVPSサーバやクラウドサーバを選んでしまい、最終的に運用で大変苦労されているお客様をたくさん見ています。運用に苦労するあまり、Webサイトの更新が滞るなんて本末転倒だと思います。サーバはよくよく考えてお決めください。

具体的なレンタルサーバサービスの比較

以下はChatGPTが調べたレンタルサーバの比較表になります。

※誤記があればこっそり教えてください。

実は弊社はどのサーバも使っておりまして、どれがおすすめ…となかなか言いづらい立場でもありますので、ここに記載あるサーバであればどれでも問題なく、あとは皆様で価格やホームページの見た目から決めいただければと思います。
※どれを選んでも失敗はないサーバです。

サービス名パフォーマンスセキュリティ機能サポート体制料金(月額)ストレージ容量無料SSL自動バックアップ特徴
エックスサーバー
非常に高速WAF、DDoS対策24時間365日サポート990円~300GB~高速性能と安定性が特徴、WordPressに最適
ConoHa WING
非常に高速WAF、無料SSL24時間365日サポート990円~300GB~高速かつ直感的な管理画面
さくらのレンタルサーバ安定性重視WAF、無料SSLメール・電話サポート524円~100GB~プランによる長年の実績、信頼性高い
カゴヤ・ジャパン高速WAF、無料SSL24時間365日サポート1,320円~200GB~
独自のサーバ運用で信頼性高い
※誤記があればこっそり教えてください。

サーバの選定が完了したら、次のステップ「ファイルデータとデータベースのバックアップ」を始める準備を整えます。

ここから、サイトの引っ越し作業が本格的に始まることになります。