UI/UX

人間中心設計・デザイン思考とは?

こんにちは。FASTCODING UI/UXデザイナー、一富士二鷹三茄子です。

サービスを作る上で、ユーザーにどの様な体験(UX)を提供するかは非常に重要となりますが、その「UX」を高める為にはどの様な手法があるかご存知でしょうか。

UI/UXはユーザーを主軸としてデザインを行いますが、この様に使う人を中心に置き、設計・企画する思考法に「人間中心設計」や「デザイン思考」があります。
また、「人間中心設計」と「デザイン思考」はプロセスがとても似ており、混同しがちです。

今回は「人間中心設計」「デザイン思考」とは何なのか、双方の違いについても説明していきたいと思います。

 

人間中心設計とは

物づくりを行う際、使う人の事を考える事は当たり前のことのように思えますが、ユーザーを中心にした物づくりは20世紀中頃に確立された考え方のようです。

それ以前は、機能上の問題やコストが重視されたため、使いやすさなどは一切考慮されていませんでした。間違えないようユーザー側が訓練を積めば良いという考え方で、まさに技術中心のデザインだったようです。

しかし、人間はどれほど注意していたとしても誤ってしまう事があります。
人間が機械を使用する際の安全性を向上するためにも、人間の特性を研究し人間に合わせた物づくりが必要不可欠であるという認識が徐々に広まり、人間工学や認知科学などの発展にも繫がったそうです。

人間中心設計は人間工学の考え方がベースとなっており、ユーザーを中心とした設計プロセスで、国際規格ISOで定義されています。以下の様なプロセスとなり、常にユーザーを意識しながら、時には関わりながらものづくりを行うイメージとなります。

 

デザイン思考とは

「デザイン思考」とは人工科学や建築業界から誕生したもので、問題をデザインで解決させる思考法です。
これは見た目や雰囲気などビジュアル的な部分のことでは無く、こちらも人間中心設計と同じ様にユーザーを主軸とした視点でデザインを行うことを指します。

デザイン思考のプロセスは以下になります。

 

図を見てみるとデザイン思考の方が工程が多くなっている様に見ますが、基本的な部分は人間中心設計と違いが無いようにも思えます。
双方の違いはどこにあるのでしょうか…。次の項目ではその違いについて考えてみたいと思います。

 

「人間中心設計」と「デザイン思考」の違いとは

まずは定義されているプロセスの内容を詳しく見てみましょう。

人間中心設計のプロセス

【1、利用状況の把握と明示】
ユーザー調査により定性・定量的なデータを分析する。

【2、要求事項の明確化】
ユーザーから得られた定量データを基に、目的や目標を設定する。

【3、設計解決案の作成】
情報構造の設計を行う。(要求に対する忠実な設計)

【4、要求に対する評価】
ユーザーの要求で設計したものに対し評価をする。その評価を基に改善を行う。必要に応じて1〜4の手順を繰り返していく。

デザイン思考のプロセス

【1、共感】
インタビューや観察を通し、共感を得た上で
ユーザーが求めている潜在的なニーズを読み取る

【2、問題定義】
ユーザーのニーズに仮設を立て、さらに深掘りした上で問題を定義する。

【3、アイディア創造】
ブレインストーミングなどで、試作のための様々なアイディアを練る。

【4、プロトタイプ作成】
アイディアを基に試作品を作成する。

【5、テスト】
施策品の検証を行う。ユーザーからのフィードバックをもとに改善を行い、必要に応じて1〜5の手順を繰り返していく。

細かく内容を見た上で双方の違いを確認すると、人間中心設計ではユーザーからの要求をデータとして把握分析した上で設計をし、その後ユーザーに試してもらい改善点を修正していくというプロセスとなっています。つまり、ユーザーの要求に対して忠実なものを再現するイメージです。

それに対し、デザイン思考ではまずユーザーに寄り添い、ユーザーを理解するところから始まります。ユーザーの隠れた潜在的欲求を探り、さらにチーム内で違った視点から様々な意見を出し合って、そのアイディアを基に設計をします。そしてユーザーテストを行い、さらに修正改善し複雑な問題を解決していくというプロセスとなります。

特に、ステップ1の「共感」は、向き合い方のちがいによって解決策が変わる為、特に注意しなければならない点です。

 

 

まとめ

人間中心設計とデザイン思考は「ユーザーが求めているものとは何かを探り、問題を解決していく」という方向性は同じですが、思考方の違いにより最終的にはそれぞれ違うゴールとなります。なので事例によっては人間中心設計の思考方にマッチするケース、デザイン思考にマッチするケースが存在します。

双方の違いを正しく知ることで、事例に合った思考方を試すことが出来き、より良いUXデザインに繋がるのではないでしょうか。

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