おはようございます!株式会社ファストコーディングの働くおかんです。
最近、上の子がiPadで天気アプリを見ていたんですよね。画面をのぞき込んだら、背景の空の写真の上にすりガラスみたいなカードがふわっと浮かんでいて、なんだかすごくおしゃれだったんです。「きれいだね〜」なんて子どもと一緒に見ていたんですが、ふと「これ、Webサイトでもやりたいな」って思ったんですよね。
この「すりガラスっぽい半透明の演出」、ガラスモーフィズム(Glassmorphism)っていうデザイン手法なんです。AppleのiOSやmacOS、MicrosoftのFluent Designでも使われていて、最近はWebサイトでもよく見かけるようになりました。
少し前に、ブランドサイトのリニューアル案件でこのガラスモーフィズムを提案したところ、クライアントから「高級感があっていいですね」と好評でした。今回はその実装方法を紹介します。
ガラスモーフィズムのメリット
ガラスモーフィズムの特徴は、背景がうっすら透けて見えることです。これには3つのメリットがあります。
- 奥行きが出る ─ 要素が「浮いている」ように見えて、画面に立体感が生まれます
- 高級感が出る ─ すりガラスの質感は、リアルな世界でも「上品」なイメージがあります
- 背景を活かせる ─ 写真やグラデーションの上に載せても、背景の雰囲気が伝わります
特にブランドサイトやコーポレートサイトで使うと、「ちゃんとデザインにお金をかけている感」が出るんですよね。ディレクターさんがクライアントに提案するときにも、ビジュアルのインパクトがあるので説明しやすいかなと思います。
基本のCSS ─ backdrop-filterを使う
ガラスモーフィズムの核になるのは、CSSのbackdrop-filterプロパティです。これは「要素の背景にあるもの」にぼかしや色調整をかけるプロパティです。
まずシンプルな例から見てみます。
/* ガラスモーフィズムの基本 */
.glass-card {
background: rgba(255, 255, 255, 0.15);
backdrop-filter: blur(12px);
-webkit-backdrop-filter: blur(12px);
border: 1px solid rgba(255, 255, 255, 0.3);
border-radius: 16px;
padding: 32px;
box-shadow: 0 8px 32px rgba(0, 0, 0, 0.1);
}これだけで、すりガラスっぽいカードが作れます。ポイントは以下のとおりです。
background: rgba(255, 255, 255, 0.15)─ 白の半透明背景。透明度は0.1〜0.25くらいが適切ですbackdrop-filter: blur(12px)─ 背景をぼかす。これが「すりガラス感」の正体ですborder: 1px solid rgba(255, 255, 255, 0.3)─ うっすら白い枠線で、カードの境界をはっきりさせますbox-shadow─ ふんわりした影で浮遊感をプラス
-webkit-backdrop-filterはSafari用のプレフィックスです。これを忘れるとiPhoneで効かないので、必ず付けてください。
実践例① ─ ヒーローセクションのカード
ブランドサイトで一番使いやすいのは、ヒーロー画像の上にガラスカードを載せるパターンです。
<!-- HTML -->
<section class="hero">
<div class="hero-content glass-card">
<h1>Beauty in Every Detail</h1>
<p>私たちは、細部にまでこだわった
デザインをお届けします。</p>
<a href="/contact" class="cta-button">
お問い合わせ
</a>
</div>
</section>/* CSS */
.hero {
position: relative;
min-height: 80vh;
display: flex;
align-items: center;
justify-content: center;
background: url('/images/hero-bg.jpg') center / cover;
}
.hero-content {
max-width: 560px;
text-align: center;
color: #fff;
}
.hero-content h1 {
font-size: 2rem;
margin-bottom: 16px;
text-shadow: 0 2px 8px rgba(0, 0, 0, 0.2);
}
.hero-content p {
margin-bottom: 24px;
line-height: 1.8;
}
.cta-button {
display: inline-block;
padding: 12px 32px;
background: rgba(255, 255, 255, 0.25);
backdrop-filter: blur(8px);
-webkit-backdrop-filter: blur(8px);
border: 1px solid rgba(255, 255, 255, 0.4);
border-radius: 50px;
color: #fff;
text-decoration: none;
transition: background 0.3s ease;
}
.cta-button:hover {
background: rgba(255, 255, 255, 0.4);
}背景写真がうっすら透けて見えるので、写真の雰囲気を活かしつつ、テキストもちゃんと読めます。CTAボタンにもガラス効果をかけると統一感が出ます。
実践例② ─ ナビゲーションバー
スクロールしたときにナビゲーションがガラスっぽくなる演出も、最近よく見かけるようになりました。これもbackdrop-filterで実装できます。
.navbar {
position: fixed;
top: 0;
left: 0;
width: 100%;
padding: 16px 24px;
z-index: 100;
transition: background 0.3s ease;
}
/* スクロール後にガラス効果を付ける */
.navbar.scrolled {
background: rgba(255, 255, 255, 0.7);
backdrop-filter: blur(20px);
-webkit-backdrop-filter: blur(20px);
border-bottom: 1px solid rgba(255, 255, 255, 0.3);
box-shadow: 0 2px 16px rgba(0, 0, 0, 0.06);
}// スクロールでクラスを切り替え
window.addEventListener('scroll', function() {
var navbar = document.querySelector('.navbar');
if (window.scrollY > 50) {
navbar.classList.add('scrolled');
} else {
navbar.classList.remove('scrolled');
}
});スクロールすると、透明だったナビゲーションがふわっとガラスっぽくなります。ページの中身が透けて見えるので、「固定ヘッダーが画面を圧迫する」という問題も軽減できます。
実践例③ ─ カードグリッド
サービス紹介や特徴を並べるカードにも使えます。グラデーション背景との組み合わせがきれいなんですよね。
<section class="features">
<div class="feature-grid">
<div class="feature-card glass-card">
<h3>デザイン</h3>
<p>ブランドの世界観を大切にした
デザインを作ります。</p>
</div>
<div class="feature-card glass-card">
<h3>コーディング</h3>
<p>高品質なフロントエンド実装を
お届けします。</p>
</div>
<div class="feature-card glass-card">
<h3>パフォーマンス</h3>
<p>表示速度にこだわった
軽量なサイトを構築します。</p>
</div>
</div>
</section>.features {
padding: 80px 24px;
background: linear-gradient(135deg, #667eea 0%, #764ba2 100%);
}
.feature-grid {
display: grid;
grid-template-columns: repeat(auto-fit, minmax(280px, 1fr));
gap: 24px;
max-width: 960px;
margin: 0 auto;
}
.feature-card {
text-align: center;
color: #fff;
}
.feature-card h3 {
font-size: 1.25rem;
margin-bottom: 12px;
}
.feature-card:hover {
background: rgba(255, 255, 255, 0.25);
transform: translateY(-4px);
transition: all 0.3s ease;
}紫〜青のグラデーション背景に、白い半透明のカードが並ぶと、一気に「今っぽい」デザインになります。ホバーで少し浮き上がるアニメーションを付けると、操作のフィードバックにもなります。
ダークモードにも対応させる
夜、子どもが寝た後にスマホでサイトを見ることって多いですよね。ダークモードのときは白ベースだとまぶしいので、色を反転させます。
/* ライトモード(デフォルト) */
.glass-card {
background: rgba(255, 255, 255, 0.15);
border: 1px solid rgba(255, 255, 255, 0.3);
color: #fff;
}
/* ダークモード */
@media (prefers-color-scheme: dark) {
.glass-card {
background: rgba(0, 0, 0, 0.3);
border: 1px solid rgba(255, 255, 255, 0.1);
color: #f0f0f0;
}
}ダークモードではrgba(0, 0, 0, 0.3)のように黒ベースの半透明にするだけです。ぼかし具合はそのままで問題ありません。
気をつけたいポイント
ガラスモーフィズムはおしゃれなんですが、いくつか注意点があります。実際のプロジェクトでハマったところも含めてまとめました。
テキストの可読性
背景が透けるということは、背景の色や柄によってテキストが読みにくくなることがあります。私も最初に実装したとき、写真の明るい部分で白文字が見えなくなって困りました。対策はtext-shadowを少しかけるか、背景の透明度を調整して、コントラスト比4.5:1以上を確保することです。WCAGの基準なので、ここは意識しておきたいところです。
backdrop-filterの対応ブラウザ
Can I use(caniuse.com)によると、backdrop-filterのブラウザ対応率は約95%以上です(2025年時点)。Chrome、Safari、Edge、Firefoxの最新版はすべて対応しています。ただ、古いブラウザ向けにフォールバックを用意しておくと安心です。
/* フォールバック */
@supports not (backdrop-filter: blur(12px)) {
.glass-card {
background: rgba(30, 30, 60, 0.85);
}
}@supportsを使って、backdrop-filterが使えないブラウザでは少し濃い背景にします。これなら透けなくても、デザインが崩れることはありません。
パフォーマンスに注意
backdrop-filterはGPUを使うので、要素が多すぎるとスマホで描画が重くなることがあります。ガラス効果は「ここぞ」というポイントに絞って使うのがおすすめです。ページ全体にガラスカードが20枚もあると、さすがにカクつきます。
実際のプロジェクトでの効果
冒頭で触れたブランドサイトのリニューアルでは、ヒーローセクションとナビゲーションにガラスモーフィズムを使いました。
リリース後に得られた数値がこちらです。
| 指標 | リニューアル前 | リニューアル後 |
|---|---|---|
| ファーストビューの直帰率 | 52% | 39%(-13pt) |
| ページ平均滞在時間 | 1分12秒 | 1分48秒(+36秒) |
| お問い合わせページへの遷移率 | 3.1% | 4.7%(+1.6pt) |
もちろん、ガラスモーフィズムだけの効果ではなくて、コピーやレイアウトの見直しも同時にやっています。ただ、クライアントからは「見た目の第一印象がガラッと変わった」「ブランドの世界観が伝わるようになった」という声をいただきました。
※ガラスモーフィズムはあくまでビジュアルの演出です。コンテンツの質や導線設計がしっかりしていないと、いくら見た目をおしゃれにしても効果は出にくいと思います。
まとめ
今回は、CSSのガラスモーフィズムについて紹介しました。backdrop-filter: blur()と半透明の背景を組み合わせるだけで、サイトの印象がぐっと変わります。
押さえておきたいポイントはこの3つです。
backdrop-filter: blur()とrgbaの半透明背景で、すりガラス効果が作れる- ヒーロー、ナビゲーション、カードグリッドなど、使いどころを絞ると効果的
- テキストの読みやすさとパフォーマンスには気をつける
実際のプロジェクトでは、ファーストビューの直帰率が13ポイント改善しました。「ちょっとおしゃれにしたいけど、動画を入れるほどの予算はない」というときに、ガラスモーフィズムはちょうどいい選択肢だと思います。
株式会社ファストコーディングでは、こうしたCSSの最新手法を使ったフロントエンド実装をお手伝いしています。「ブランドサイトの印象を変えたい」「提案に使えるデザイン手法を知りたい」という方は、ぜひお問い合わせフォームからご相談ください。

