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ブランドに”動き”を与える!CSSアニメーションの効果的提案

こんにちは、株式会社ファストコーディングの働くおかんです!

最近、子どもと一緒にスマホでお菓子のサイトを見ていたら、ロゴがふわっと浮かんできて「ママ、これすごい!」と目を輝かせていました。たったそれだけの演出なのに、ブランドの印象がぐっと変わるんですよね。そんな瞬間を目の当たりにして、改めてアニメーションの力を実感しました。

Webサイトは、アニメーションという「動き」や「時間軸」を使えるので、静止画だけでは伝えきれない世界観やストーリーを表現できます。けれど、いざディレクターとして「どんな動きを入れればいいの?」と聞かれると、具体的に答えるのは意外と難しいんですよね。JavaScriptを使った大掛かりな実装ではなくても、CSSだけでできる範囲で、ブランドに「らしさ」を与えられる方法はたくさんあります。

今回は、実際の案件で提案してきた経験をもとに、ブランドストーリーを効果的に演出するCSSアニメーションの活用法をご紹介します!

なぜCSSアニメーションでブランドを表現するのか

静的なデザインだけでは、ブランドの個性や世界観を十分に伝えきれません。特にスマートフォンが主流になってから、ユーザーはスクロールしながら情報を流し読みすることが多く、印象に残るためには「動き」が重要な役割を果たしています。

以前担当した化粧品ブランドのサイトでは、クライアントから「高級感と優しさを両立させたい」という要望がありましたが、その時は、静止画だけでは表現しきれない「優雅さ」を、アニメーションで補うことで、ブランドの世界観をより深く伝えることができました!

ここで大事なのは、派手な動きではなく、ブランドの性格に合った「適切な動き」を選ぶことです。

ブランドを演出する3つのCSSアニメーション提案!

1. テキストを1文字ずつ出現させるアニメーション

ブランドのキャッチコピーや重要なメッセージを、1文字ずつ順番に表示する演出は印象的です!JavaScriptを使わずに、CSSのカスタムプロパティ(CSS Variables)で実現できます。

先日、ジュエリーブランドのリニューアル案件で、トップページのキャッチコピー「一生ものの輝きを」という文字を1文字ずつ出現させる演出を提案しました。クライアントからは「ブランドの丁寧さが伝わる」と好評で、サイト訪問者の滞在時間が約20%伸びました!

<h1 class="brand-message">
  <span style="--i:0">一</span>
  <span style="--i:1">生</span>
  <span style="--i:2">も</span>
  <span style="--i:3">の</span>
  <span style="--i:4">の</span>
  <span style="--i:5">輝</span>
  <span style="--i:6">き</span>
  <span style="--i:7">を</span>
</h1>
.brand-message span {
  display: inline-block;
  opacity: 0;
  animation: fadeInChar 0.5s ease-out forwards;
  animation-delay: calc(var(--i) * 0.1s);
}

@keyframes fadeInChar {
  from {
    opacity: 0;
    transform: translateY(-10px);
  }
  to {
    opacity: 1;
    transform: translateY(0);
  }
}

各文字に--iという変数で順番を指定し、calc()で遅延時間を計算します。この方法なら、文字数が変わっても柔軟に対応できます!

2. SVGロゴが線で描かれていくアニメーション

ブランドロゴがまるでペンで描かれていくような演出は、こだわりや職人技を表現するのに最適です。SVGのstroke-dasharraystroke-dashoffsetを使って実現します。

以前、和菓子店のWebサイトで、店舗ロゴが筆で描かれるような演出を実装しました。「職人が一つひとつ手作業で作る」というブランドストーリーと重なって、お客様から「サイトを見ただけで丁寧さが伝わる」という声をたくさんいただけました!

<svg class="logo-drawing" viewBox="0 0 200 100" xmlns="http://www.w3.org/2000/svg">
  <path class="logo-path" d="M10,50 Q50,10 90,50 T170,50"
        fill="none" stroke="#333" stroke-width="3"/>
</svg>
.logo-path {
  stroke-dasharray: 300;
  stroke-dashoffset: 300;
  animation: drawLogo 2s ease-out forwards;
}

@keyframes drawLogo {
  to {
    stroke-dashoffset: 0;
  }
}

stroke-dasharrayでパスの長さを指定し、stroke-dashoffsetを0に向かってアニメーションさせることで、線が描かれていく効果を生み出します。ロゴのSVGファイルがあれば、すぐに実装できます!

3. グラデーション背景が流れるアニメーション

ブランドカラーのグラデーションが緩やかに動く演出は、静的な背景よりも洗練された印象を与えます。background-positionを使えば、シンプルに実装できます。

コスメブランドのECサイトでは、トップページのメインビジュアルに、ピンクからパープルへのグラデーションが流れる背景を採用しました。「動きがあるのに主張しすぎない」という絶妙なバランスで、商品画像を引き立てながらもブランドの華やかさを表現しました!

<div class="hero-section">
  <h1>新作コレクション</h1>
</div>
.hero-section {
  position: relative;
  min-height: 400px;
  background: linear-gradient(
    45deg,
    #ff6b9d 0%,
    #c86dd7 50%,
    #ff6b9d 100%
  );
  background-size: 200% 200%;
  animation: gradientFlow 8s ease infinite;
  display: flex;
  align-items: center;
  justify-content: center;
}

@keyframes gradientFlow {
  0% {
    background-position: 0% 50%;
  }
  50% {
    background-position: 100% 50%;
  }
  100% {
    background-position: 0% 50%;
  }
}

background-size: 200%で背景を拡大し、background-positionをアニメーションさせることで、グラデーションが流れるように見えます。色の組み合わせを変えれば、どんなブランドにも対応できますよ!

ブランドらしさを引き出すアニメーション設定のコツ

タイミング関数の選び方

アニメーションの印象は、easeease-in-outcubic-bezier()といったタイミング関数で大きく変わります!高級ブランドなら滑らかなease-out、親しみやすいブランドなら少し弾むようなcubic-bezier(0.68, -0.55, 0.27, 1.55)を試してみてください。

以前、子ども向け教育サービスのサイトでは、バウンド効果のあるタイミング関数を使って、「楽しく学べる」印象を強調しました。子どもが喜んでくれる動きって、やっぱり少し遊び心があるほうがいいんですよね。

アニメーション時間の調整

0.3秒から0.8秒が基本です。速すぎると見落とされてしまいますし、遅すぎるとストレスになります。ブランドの性格に合わせて、数値を微調整することが大切です。

夜、子どもが寝た後にコーヒーを飲みながら、この時間調整を何度も試したことがあります。0.1秒違うだけで印象が変わるので、地味ですが重要な作業です!

モバイル対応の配慮

スマートフォンでは、アニメーションが重いとサイトの動きが悪くなってしまいます。transformopacityを使った軽量なアニメーションを優先して、widthheightの変更は避けましょう。

/* 推奨:軽量 */
.element {
  transform: translateX(100px);
  opacity: 0.5;
}

/* 非推奨:重い */
.element {
  width: 200px;
  margin-left: 50px;
}

実際の案件で失敗から学んだこと

あるアパレルブランドのサイトで、商品画像すべてにアニメーションを加えたことがあるんです。結果、ページ全体がうるさくなってしまい、「どこを見ればいいかわからない」というフィードバックをいただきました。

そこから学んだのは、「引き算の美学」です。本当に見てほしい部分だけにアニメーションを絞ることで、メリハリが生まれて、ブランドメッセージがより明確になります!すべてを動かすのではなく、キービジュアルやCTAボタンなど、重要な要素に絞って使うことが効果的です。

ディレクターとしての提案の進め方

クライアントに提案する際は、「なぜこの動きが必要か」を言語化することが大切です。単に「おしゃれだから」ではなく、「ブランドの信頼感を高めるため」「ユーザーの視線を誘導するため」といった目的を明確にすると、承認を得やすくなります。

また、モックアップやプロトタイプで実際の動きを見せることも有効です!CodePenなどで簡単なデモを作ってプレゼンすると、クライアントもイメージしやすくなります。

社内のエンジニアに依頼する際も、「このアニメーションで伝えたいブランドの印象」を共有すると、実装の精度が上がります!数値の微調整まで一緒に確認できると、より良い仕上がりになりますよ。

まとめ

CSSアニメーションは、ブランドの世界観やストーリーを視覚的に伝える強力なツールです。派手な動きではなく、ブランドらしさを引き出す「適切な動き」を選ぶことで、ユーザーの記憶に残るサイトを作れます!

今回紹介した手法は、少し工夫が必要ですが、JavaScriptを使わずにCSSだけで実装できます。特にテキストの1文字ずつ出現やSVGの描画アニメーションは、他のサイトと差別化できる効果的な演出です!次のプロジェクトで、まずは一つ試してみてください。

株式会社ファストコーディングでは、ブランドの魅力を最大限に引き出すCSSアニメーションの実装から、サイト全体のUI改善まで幅広くサポートしています。「こんな演出ができるか相談したい」「既存サイトに動きを加えたい」といったご要望があれば、お気軽にご相談ください。一緒に、ブランドに命を吹き込むサイトを作りましょう!